中央体育館や陸上競技場を再整備/16年度から基本計画の策定に着手/西宮市
兵庫県西宮市は「西宮中央運動公園及び中央体育館・陸上競技場等再整備基本構想」を公表した。市が再整備する施設として、延べ約1万2000平方㍍の体育館、第4種公認陸上競技場に準ずる陸上競技場、テニスコート、広場・園路、駐車場を挙げたほか、一定の条件を満たせば、プールやトレーニングルームも加える。工期を2つに分けて現地で建て替える。2016年度に事業手法を決めるとともに、基本計画の策定に着手する。
【西宮中央運動公園再整備 施設配置概要図(案)】
整備内容は、市として再整備することが必要な施設(Ⅰ)、市として一定の条件を満たす場合に再整備する施設(Ⅱ)、市としては再整備しないが、民間事業者による提案として整備する施設(Ⅲ)の3区分に分けた。
Ⅰは体育館、陸上競技場、テニスコート、広場・園路、駐車場、Ⅱはプール、トレーニングルーム、Ⅲはプール、トレーニングルーム、カフェ、レストラン、スポーツクリニックなどとしている。体育館は観客5000人を収容し、バレーボールVリーグなどのプロスポーツにも対応するメインアリーナのほか、サブアリーナ、武道場などが入る。
事業手法は、PFI手法などの導入可能性を市場調査した結果、非常に関心が高いことが分かったため、従来手法のほか、PFI手法の導入も検討している。DBO方式やBTO方式を基本とし、VFM算出などを行い、16年秋をめどに事業手法を決める。
16年度に事業手法を決めるとともに、基本計画に着手し、17年度中に策定する。従来手法の場合、18年度に基本設計、19年度に実施設計と進み、20年度から1期工事として体育館の建設に着手する。23年度に体育館の供用を始めるほか、2期工事の陸上競技場の建設に着工、全面供用開始は25年度となる。
一方、PFI手法を導入した場合、18年度に事業者の募集を開始、19年度中にPFI事業契約を結ぶ。20年度から基本・実施設計に着手し、21年度半ばから1期工事に着手、体育館の供用開始は25年度となる。一部並行して2期工事に入り、全面供用開始は26年度を予定している。従来手法、PFI手法を問わず、工期は1期工事が41カ月、2期工事が19カ月を見込む。
「西宮市新体育館・新陸上競技場等整備事業基本構想策定支援及びPFI等導入可能性調査業務」は日本総合研究所が担当した。
建設地は西宮市河原町3ほかの敷地約6・6㌶。現状の西宮中央運動公園は、400㍍とラックなどの陸上競技場(面積約2万1600平方㍍)、人工芝5面のテニスコート(面積約3800平方㍍)、多目的グラウンド(面積約9500平方㍍)、遊具広場(面積約4000平方㍍)、約100台収容の駐車場で構成する。中央体育館は延べ約4600平方㍍の体育館と、延べ約1400平方㍍の武道場を収容している。西宮スポーツセンターはゴルフ練習場、マシンジム、フィットネスルームなどが入っている。陸上競技場は1957年、テニスコートは63年、中央体育館は65年にそれぞれ竣工した。