交通科学博物館跡地で一体開発を検討/大阪環状線改造プロジェクトが始動/西日本旅客鉄道
西日本旅客鉄道は「大阪環状線改造プロジェクト」を始動する。大阪環状線(全19駅)を重点線区と位置づけ、2017年度末までに駅の美装や改良、駅構内と高架下の開発・リニューアルなどを重点的に進める。14年4月に閉館する弁天町駅の交通科学博物館跡地は、交通結節機能の向上や、広域からの集客を視野に入れた駅整備との一体開発を検討する。
【交通科学博物館跡地】
駅の美装と改良は、17年度末までに全駅で実施する。特にトイレを重点箇所と捉え、集中的に投資する。駅美装・改良の初弾は森ノ宮駅で、ホームや改札内コンコースの改良工事に着手する。各種の安全対策のほか、照明LED化や案内設備の充実、ホーム上のコミュニケーション空間の設置などを進める。
全駅が対象のトイレのリニューアルは、16年度末までに実施する。鶴橋、森ノ宮、福島の3駅で先行して行ったが、14年度も7-8カ所の改良を予定している。換気機能の強化や便器の洋式化・温水洗浄便座化、子育て世代に優しい各種設備の充実、照明LED化などに取り組む。
駅構内と高架下の開発・リニューアルは、玉造駅周辺開発「ビエラタウン玉造」(約4100平方㍍、大阪市東成区東小橋1-9-19)事業が14年3月に全面開業する。第1期のスーパー、第2期のクリニックビルの開業に続き、第3期として保育園やフィットネスクラブなどが入居するビエラ玉造が開業する。玉造に続いて、桃谷駅でも駅の美装とともに、16年上期をめどに駅・駅構内・高架下などが一体となった店舗開発を行う。スーパーやドラッグストア、飲食店などが入る「ビエラ森ノ宮」(約4000平方㍍、大阪市中央区森ノ宮中央1-1-30)が9月27日にグランドオープンした森ノ宮駅は、美装化に加えて、駅1階コンコース店舗も再開発する。14年度末の完成を目指す。
【ビエラタウン玉造の完成パース】
【ビエラ森ノ宮】