中之島4丁目の市有地売却に向けて市場調査/新美術館隣接地の1・2㌶が対象/大阪市
大阪市は大阪市北区中之島4丁目にある市有地の売却に向けて、マーケット・リサーチを実施する。敷地は2020年度の開館を目指している新美術館の隣接地で、面積は約1万2300平方㍍。大学など高等教育関連施設か、業務・商業・宿泊・文化施設などの用途での提案を求める。敷地全体の一括売却を想定しており、2015年度中にプロポーザル方式で売却する。
【売却する敷地は新美術館建設予定地の西側隣接地】
10月14日に開く説明会の参加申し込みを10月9日まで電子メールで都市計画局開発調整部開発計画課において受け付ける。10月28日から11月14日まで調査票を受け付け、11月19日から26日までヒアリングする。
対象は敷地を取得して開発事業を行う意向を持つ法人または法人グループ。開発事業者の公募の前に市場動向や民間の意向を把握し、公募時の条件整備に役立てる。
敷地の所在地は大阪市北区中之島4-53ほか。用途地域は商業地域で、建ぺい率が80%、容積率が600%と800%。現状は更地になっており、アスファルトで舗装している。12月まではシルク・ドゥ・ソレイユ大阪公演会場として使い、2015年3月末までは駐車場として暫定活用する。土壌汚染と埋蔵文化財については、売却手続きまでに大阪市が調査して必要な措置を取る。
中之島4丁目の南側には国立国際美術館や大阪市立科学館などが建っているが、北側は04年4月に開設した「大阪大学中之島センター」や超高層マンション「N4.TOWER」などを除き、大部分が駐車場や更地になっている。
新美術館の用地は中之島4丁目北側の敷地のうち、東側の約半分。延べ約1万5000平方㍍の新美術館を121億円かけて整備する。北西側の敷地は大林組が4036平方㍍、京阪電気鉄道が1444平方㍍を所有している。大林組の土地はもともと日本生命保険相互会社が持っていたが、05年6月に大林組に売却した。