北急延伸2・5㌔を決定/総事業費約600億円/大阪府
大阪府は北大阪急行電鉄を豊中市の千里中央から箕面市の萱野まで約2・5㌔延伸する計画について、2017年度に着工する方針を決めた。総事業費約600億円のうち約100億円を上限に府が負担する。府は第3セクターの大阪府都市開発が運営する泉北高速鉄道の売却益などを充てる。大阪モノレールを門真市駅から東大阪市瓜生堂の近畿日本鉄道奈良線交差部まで約9㌔延伸する計画も、14年度に沿線市の事業費負担割合を決めて事業化する方針を決定した。
北大阪急行延伸は12年度から事業調査を始め、基本設計を13年度に終えた。計画路線は千里中央駅から一般国道423号を北に約2・5㌔延伸する。設置する駅は千里中央駅から約1・3㌔の地点に「箕面船場駅(仮称)」を設け、終端に「新箕面駅(仮称)」を設ける。千里中央駅から箕面船場駅(仮称)北側までの約2㌔程度を地下構造とし、残りの区間は高架構造を採用する。千里中央駅から箕面船場駅(仮称)は北大阪急行が事業主体となり、箕面船場駅(仮称)から新箕面駅(仮称)を同社と箕面市とする。総事業費約600億円のうち、概算建設費は約420億円。
13年度末まで土質調査を進め、基本合意書を結ぶ。14年度から実施設計に着手し、3年程度かけて設計を終え、17年度から用地買収と工事を始める。20年度の完成を目指している。周辺のまちづくりは14年度から具体化する。
大阪モノレール延伸は13年度に事業推進に向けて検討していた。計画路線は門真市から鴻池新田や荒本を経て瓜破堂までの延長9㌔。13年度に行った検討では事業費は約1050億円。駅数は既存鉄道と結節する4駅を設け、終端の瓜破堂には近鉄奈良線の新駅設置が予定されている。事業主体はインフラ部が大阪府、インフラ外部は大阪高速鉄道が担当する。
これから車両や軌道桁などのインフラ外部の採算性を検証し、沿線の市に相応分の負担を求めるための協議を行う。14年度に事業化を決定する。14年度は乗り継ぎを検討するほか、年度末から環境アセスや都市計画決定などの法手続きを始め、15年度から測量・調査に着手、用地買収と建設工事は18年度以降となる。