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【インタビュー】夢の田舎暮らしの実現を総合的にサポート/地方移住先の住まいづくりを支援するサービスの提供を開始/メラーキテクチャアーキテクツ建築研究所・スエロ建築研究所

2021.01.12

大阪を拠点に活動する2つの設計事務所が、地方移住先の住まいづくりを支援するサービス『イジューハウス』の提供を始めた。関西エリアを対象に土地探しから希望に合った住まいの設計、建設までを建築家としての専門知識やノウハウを活かし、夢の田舎暮らしの実現を総合的にサポートする。コロナ禍で注目を集める地方移住の現状やサービス内容について、メラーキテクチャアーキテクツ建築研究所(大阪市中央区)の吉松宏樹代表と、スエロ建築研究所(大阪市西区)の共同代表である中塚啓貴氏と栢木伸悟氏に一部をオンラインで聞いた。

【左から中塚氏、吉松氏、栢木氏】

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――サービスを始めたきっかけは?

吉松氏「新型コロナウイルス感染症が広がる前から準備を進めてきたので、コロナ対応というわけではない。コロナ以前から地方移住に対する関心は首都圏を中心に高まっていた。地方移住を希望する人の中には自分の暮らしにあった住まいを求める人も少なくないが、そういった人たちをトータルに支援する仕組みがなかったことから、サービスの提供を始めた」

――サービスではどんな人たちをサポートするのか?

吉松氏「基本的には移住先で定住を考えており、そこでの暮らしを具体的にイメージできている人たちが対象となる。そういった人たちは、住まいへのこだわりが強い場合が多く、そういったニーズを我々がオーダーメイドで丁寧に対応する」

――たとえば、どんなニーズがあるのか?

栢木氏「大阪府豊中市から兵庫県三田市近くの神戸市北区への移住を支援した家族は、夫婦と子供2人の4人家族だったが、子供が小学生になる前に自然が豊かな移住先を求めていた。ただ、夫は大阪市内に通勤する必要があり、なんとか通勤できる圏内での土地探しから支援した。条件に合う古民家が見つかり、これをリノベーションした」

「別の事例でも、窓を開ければ海が見え、さらに山も近いという要望を受けて依頼者と一緒に土地を探し、淡路島で一軒家を新築した。庭にはウッドデッキがあり、テントを張るスペースも確保するなど、自然を満喫できる住まいを実現できた。こちらも夫婦と子供2人の4人家族だが、個人事業主としてグラフィックデザイナーをやっていたことから通勤の必要がなかった点は、前例との違いだ」

――提供するサービスはどんな内容で、対象エリアは?

吉松氏「移住相談から土地探し、新築やリノベーションの設計、地元工務店の選定や工事監理などを提供する。その実現のため、不動産会社や工務店など地元のパートナーとの協力関係を構築していく。1棟ずつばらばらにリノベーションするだけでなく、将来的にはエリアリノベーションも考えていきたい」

【イジューハウスのホームページ】

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中塚氏「建築の専門家としてわれわれがサポートすることで、顧客からは安心感があったと評価してもらえた。高価な買い物を、しかも見知らぬ土地でするため、不安になりがちだが、そこをしっかりとサポートする。また、都会で住宅を設計する時は効率やコストばかりが求められがちだが、地方では環境性能などに対する要望も多い。建材メーカーなどの協力を得て、環境問題にも積極的に取り組んでいきたい。手段としての住まいではなく、どう住まうかという目的としっかり向き合っていく」

――不動産や建設のパートナーはどのように選ぶのか?

栢木氏「やはり地域に密着した業者と組みたい。単純にその地域に詳しいというだけでなく、建設する段階から地域コミュニティとの接点ができるし、移住後も付き合いは続く。一方でそれが正当な価格なのかをわれわれがしっかりと検証し、安心感を持ってもらうことも大切だ」

――移住を成功させるポイントは?

栢木氏「移住先に溶け込めるかどうかが大きなポイントとなる。たとえば、地元のイベントに前もって参加し、交流することはコミュニティとの距離を縮める。事前に誰か、できれば地域のキーマンと仲良くなっておくことをお薦めする」

中塚氏「われわれが支援した事例では、子供がいたことも大きかったと聞く。高齢化に悩んでいる地方は多く、子供が来ることは歓迎されやすいし、子供が学校に通うことで地域コミュニティとのつながりができるため、非常に有利だと感じる」

――サービスとしての今後の展開は?

吉松氏「最近は旅先で仕事する“ワーケーション”も注目されているが、まずは住まいにフォーカスして支援する。ホームページを充実させ、情報発信を強化するとともに、イベントやワークショップ、農業体験も進める。実績を積み、都会からの移住者を求める自治体との連携にも取り組んでいきたい」

2021.01.12

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